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Primitive 入門

Qiskit Runtimeでは、量子コンピューター上でのジョブ実行方法を拡張するために、primitiveの形で新しいインターフェースのセットを導入しています。

既存のQiskitのバックエンドへのインターフェース( backend.run() )は、もともと回路リストを受け取り、各ジョブのcountを返すように設計されています。しかし、量子コンピューターを利用する目的は様々であり、利用者がどのように計算ジョブの要件を定義するかは様々であることが分かってきました。そのため、結果もさまざまな見方があります。

例えば、アルゴリズム研究者・開発者は、count だけでなく、準確率や観測値の期待値を効率的に計算することに重点を置いています。

我々のprimitiveは、モジュール化されたアルゴリズムやその他の高次のプログラ ムを容易に構築するためのメソッドを提供します。単にcount数を返すのではなく、より即座に意味のある情報を返します。さらに、IBM Quantumのハードウェアとソフトウェアの最新の最適化にアクセスするためのシームレスな方法を提供します。

確率分布に対してできる基本的な操作は、確率分布からのサンプリングと確率分布上の数量の推定です。したがって、これらの操作は、量子アルゴリズム開発の基本的な構成要素を形成しています。Qiskitの最初の2つのRuntime primitives(SamplerとEstimator)は、量子システムへのコアインターフェースとして、サンプリングと推定演算を行います。

利用可能なprimitives

以下のprimitivesが使用できます:

Primitive

説明

出力例

Estimator

回路と観測値のリストを指定し、そのリスト間を選択的にグループ化することで、パラメーター入力に対する期待値と分散を効率的に評価することができます。多くのアルゴリズムで必要とされる量子演算子の期待値を効率的に計算し、解釈できるように設計されているます。

_images/estimator.png

Sampler

回路を入力し、準確率を生成することができます。この生成により、ユーザーは破壊的干渉の文脈で複数の関連するデータ点の可能性をより効率的に評価することができるようになります。

_images/sampler.png

Primitiveの使用方法

Primitiveは、量子コンピューター上でどのような処理を行い、その結果をどのようなデータとして返すかによって使い分けられます。プログラムに適したprimitiveを特定した後、Qiskitを使用して、回路、観測値(Estimator用)、ジョブを最適化するためのカスタマイズ可能なオプションなどの入力を準備することができます。詳細については、該当するトピックを参照してください。